トキカケと少女と


「ぷっは〜〜!トキカケ美味かったぜ〜〜♪」って書くと、なんか食ってきたのかと、思われますが「トキカケ」こと「時をかける少女」を見に行ってきたのです。

http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/

トキカケはサイダー!

はてなチックにタグをつければ[夏][青春][恋愛]って感じかな?(笑
SF的な要素はあるけれど、小難しい理屈や伏線も無く、気楽に楽しめる作品です。
アニメ映画ですが、物語のテンポや表現方法が従来のアニメっぽさがなく、どっちかっつ〜と実写に非常に近く、見ていてとても新鮮でした。
背景となる風景はどこかで見た事ある〜っていうか、コレ実際見た事ありますw
っていうか見た事ある風景ばっかでしたわ(ぁ
そういう意味では、凄く東京東京していて地方で見るのと東京で見るのとでは、地方出身者と東京出身者が見るのとでは、映画への印象が少し変わると思います。
しっかし、こういう制服少女を描いた作品って、みんな東京とか都会だよなぁ・・。
エロゲーは地方が多いけど、それは地方の閉塞感がセカイ系にマッチしているからかな?


っていうか、コレ高校時代に見なくて良かったなぁ。
きっと見てたら「オリはよぅ、オリはよぅ・・」っと喪闘気を漂わせ、ルサンチマンに包まれていたでしょうね(苦笑
だって地方の男子校で、エロゲーばっかやってたんだもん(ぁ


全体の感想としては「三ツ矢サイダーみたいな映画」です!(謎
夏、夏、夏、そしてサイダーのように後味がすっきりとしていて、とても爽やかな映画。
何度も映画化、ドラマ化されて*1リメイクされているところも、長い間愛されている三ツ矢サイダーと似ていますね(笑
名作っていうのは、こういう作品の事を言うんでしょうね。
万人にオススメできる作品です。


物語の中の女性は、永遠の幻想か


さて、そんなトキカケの主人公にしてヒロインの紺野真琴ですが

彼女はこれでもかって位、良くこけるし転がります。いや本当ヒロイン史上、あんなすっ転がるヒロインは真琴くらいでしょう(笑
しっかもなんか、みんな痛そうな転がり方だし・・・真琴は身体張ってるな〜w
そして、良く笑い、良く泣く。
こういう感情表現が豊かで活動的な女の子は、物語の中ではよくいるタイプのキャラクターですが、リアルでは殆どいませんよね。「いや、だって物語だし」って言われてしまえばそれまでなんですが、男性キャラ、間宮千昭や津田功介のような奴はリアルでもいましたし、物語にでてくるような男性キャラって結構リアルでもいるもんです。

しかし、こと女性キャラとなるとリアルでは殆ど見受ける事ができません。
小学生位ならば、話は別ですが

http://srysrysry.blogzine.jp/meniutsuru/2005/01/korega.html

キール:例えば一般的なギャルゲーで言えば、「幼なじみ」「ロリ系」「お姉様」「文学少女」「体育会系」とか、大概そんな感じで分けられている。

ナイン:あー、それは分かるなあ。俺やっぱおたく系文化詳しくないんだけど、ゲームセンターで脱衣マージャンってあるじゃん、俺小さい頃からマージャン家でやっていて好きだったから、中学の時ゲーセンでよく脱マンやっていてさ、それも今から振り返ってみれば、ちゃんとその5パターンくらいに服を脱ぐ女の子たちが分けられていたなあ。グラマーなお姉さん系と、メガネかけたおとなしそうな子と、隣にいそうな普通の子と。

Waterr:(笑)。そういうキャラ分けみたいのなのは、やっぱ小学校中学校くらいの時の記憶に頼ってるいのかねえ。

ナイン:え、どういうこと?

Waterr:つまりおとなしい女の子とか、元気のいい女の子とかって、小学校中学校ってそういうもののるつぼみたいな所で生きていたじゃん。でも大人になってからそういう人たちが取り揃った空間にいるってあまりないよね。

小学生の頃って、真琴のような子って普通にいましたよね。男子と一緒にドッチボールやったりサッカーしたり。
そういう子以外にも、いつも図書館で本ばっかよんでいる大人しい子や、天然ボケなちょっとトロい子とか、お上品なお姫様みたいな子とか。
そういう内面も外見も個性的な子達が小学生位な時はごろごろいたのですが、高校生や大学生くらいになると、みんな似たり寄ったりな没個性な子ばっかになっちゃうのは、私の気のせいでしょうか?
それとも、男の目の前じゃ演じているだけなのかな?


まぁ、女性の場合は、男性とは比べ物にならないくらい同姓からの縛りや、『見られる性』としての意識みたいな物があって、おいそれと自分を出す事ができないのかもしれませんね。
それに消費にコントロールされ規格されてしまう事も、女性の方が圧倒的に大きいですからね。
嫌がおうにも、皆似たような格好をし、はみ出さないように空気を読んで演じてしまうんだろうなぁ。


もしかしたら、日本の男性がオタクになってしまうのは、そういう女性の変化が間係してたりするのかもね。
物語の中で、かつて自分が恋をした少女達の幻影や残像を追い求めているのかもしれません。
紺野真琴は、かつて、誰かが、夏の日に恋をした少女の幻なのでしょう。

*1:あれ・・・って事は、10年後あたりにリメイクされる時は、主人公である真琴の妹、紺野美雪が主人公になるのかな?