世代で語れない世代

http://d.hatena.ne.jp/tricksign/20060929/otaku

そもそも第3世代とくくられることが前々から腑に落ちなかった。エヴァしか共通項が無いと思うんだけれど、共通項のない世代という前世代との対比においてしか成立しない括り方だよな。

この前書いた「83年生まれの私から見た同世代とヲタク - 記憶のメモ帖」の反応なんですが、激しく同意。確かにエヴァ位だよなぁ、場合によってはエヴァすら見てない人いるし・・・。まとまってないのに、世代として括られてもね。だから、こういう事言われても・・・。
「オタク死後」のオタク界隈を、誰か考えてみてくれよ - kj日記 二束三文版

結局、第3世代が非モテや文化系ニートを話題にするのは、ヌルオタばかりで常に一般社会との距離感を気に病んでいるからに過ぎないのだな。結局、趣味と社会生活の両立が可能なポイントの模索。もしくは社会生活を忘れる術。

前にも書いたけど、第三世代後半の人間はもう、そんな風に一括りにできる存在ではないのですよ。「げんしけん」の高坂みたいな奴は珍しくないし、むしろ私には非モテなんて第二世代のネタなんじゃないかとすら思うし。

世代論はオッサンの為の言葉

そもそもまとまってない私達の世代を第三世代と括るのは、結局「近頃の若いものは」っていう〜紀元前から続いてる迷文句を言いたいが為だと思うのですよ。
上の世代は世代としての同質性を保ってられるから、世代論は使いやすいと思うのですが、第三世代以降は少なくとも80年代生まれ以降は*1世代ではなく、『類型』で語られるべきだと思うのです。
世代で云々言った東浩紀ですら、こんな事いってますしねぇ。
hirokiazuma.com

いまさらこんなことを言っても信じてもらえないかもしれませんが、僕は実は、『動物化するポストモダン』が世代論やオタク論に偏ることを本気で避けたいと思っていました。もし「世代」に強い意味をもたせるとしたら、オタク第2世代は、1970年近辺生まれではなく、1980年近辺生まれ、つまり、いま第3世代と言われているあたりに設定するべきでした。そうすれば、第1世代が第2世代に変わった! これからは世界設定じゃなくて萌えだ! という話なのでまとまりがいいのです。実際、『動物化するポストモダン』の内容からしても、そうなるべきでした。第1世代はシニシズム、第3世代は動物、というのが、あの本の(きわめて大雑把に要約すると)主張なのですから。

にもかかわらず、主張が弱くなるのを承知で第2世代を入れたのは、「世代」という言葉を単純に出生年代区分として使いたかったからです。1960年生まれは第1世代、1970年生まれは第2世代、1980年生まれは第3世代、という区分は、出生年を区分して示しているだけなので、深い意味をもたないと思ったのですね。実際はそうなりませんでしたが……。

オタクマップは需要あると思うんだけどなぁ。

性的欲求を伴うオタクとそうでないオタクをはっきり区別する言葉 - 後悔は最上の娯楽ブクマより

非モテマップがあるならオタクマップも

本当、野村総研アレじゃありませんが、類型か非モテマップのようなオタクマップを作った方がいいですね。それか「オタク・イズ・デッド」ですから「オタク」なんて言葉使わず自分達で勝手に言葉作って分離しちゃうってのも手ですが、これをやると某プレカリアートじゃありませんが、全然流通しなくてただの自己満足になってしまう可能性もあるし、蛸壺化にさらに拍車がかかりそうな予感(苦笑
うぅむ。

でも本当、なんとかしないとねぇ。

性的欲求を伴うオタクとそうでないオタクをはっきり区別する言葉 - 後悔は最上の娯楽

そんなわけで、オタクという言葉の意味が広すぎてよくわからなくなっているので誰か早く何とかするべきではないか。

こういう事って本来「オタク・イズ・デッド」の時にやっとくべきだったと思うのですが・・・。
ん〜まぁ、「オタク・イズ・デッド」は第一世代や第二世代の為のイベントだったから、こんな事を考える必要は無かったんだろうなって事で・・・コレは下の世代への宿題だと思う。*2

*1:70年代生まれの第三世代前半の人達はどうなのか正直わからんかったから、っていうかぶっちゃけ同じ世代に思えない(ぉ

*2:宿題っつ〜か、ぶっちゃけ責任放棄でもあると思うんだけどね、私は