時代が産んだトラウマ


萌えプレ:高河ゆん、尾崎南、CLAMP――20代30代の腐女子が持つ同人バブル時代のトラウマ

【そしてトラウマへ】
ところが、とかく流行は過ぎていくもの、熱病はさめるもの。思春期を過ぎ大人になるにつれて、同人少女たちは自らが生み出した迷作に苦しみ出すようになります。

何でこんなもの描いてしまったんだろう…。
何でこんなものを得意気に友人に見せてしまったんだろう…。

若かったんだと微笑ましく忘れるには、それらの作品は少々パンチが効きすぎていました。
そしてこの恥ずかしさが、御三方に熱狂した年齢層の腐女子の中で、一種風土病に近いトラウマとなって沈殿していきます。

若いころの振る舞いが恥ずかしいなんて、誰にでもあることなのではないか?そう思われる方も多いでしょう。しかしこのトラウマは、自作品だけに限らず、上記のような条件を少しでも備えた作品にもまんべんなく適応されてしまいます。
20代後半〜30代の腐女子の多くは、キャラクターがポエムを吐き、十字架をしているだけで、恥ずかしい記憶が鮮明に蘇り、純粋に作品を楽しむことが出来なくなる症状に罹っているのです。

BLEACH」「最遊記」などがこれに該当するでしょうか。
双方とも一般層や若い層に人気のある作品なのに、同人界では大ブレイクしなかった理由が、ここにあるのではないかと管理人は考えます。

そーなのかー。

まぁ、男性というか、私も以前はエヴァやらkanonやらにハマって、痛々しい事をやった経験がありますが、ここまでのトラウマにはならなかったですねぇ。
私に限らず、男性のオタクは例え恥ずかしい過去があったり、それを連想させる作品があったとしても、上記の女性達ほど忌避する方は少ないと思うのです。

割りと屈託無く、「あ〜そういえば、そんな事もあったね〜」とかつての自分に苦笑しながらも、時には笑い話やネタにして懐かしみ、過去を連想させるような作品でも、男性のオタクは消費できるし、現に最近はリバイバルブームで過去の作品がクローズアップされたり、パチスロにされたり、エヴァの新作がでたりしてますが、それに対してのトラウマ的な拒否反応って殆ど見ません。

しかし、一部の腐女子の方はそうではないようですね〜。この差は何なのでしょう。
それとも年代的な、世代の問題なのかな?

パンチ

「パンチが効き過ぎた」とありましたが、男のオタクでもいまだにエヴァに魂を引かれた人は少なくありませんし、kanon月姫が流行った時は鍵厨とか月厨と呼ばれるほどの熱狂的な信者を輩出しています。痛さやパンチの度合いでしたら男性も負けず劣らずだと私は思うのですが、ふ〜む。

私の勝手な憶測ですが、『需要>>>供給』という当時の状況*1によって例の御三方*2に人気が集中しすぎた為、若い時の痛い思い出や気恥ずかしい過去も、ソレ関係に集中しすぎてしまった。しかもヤオイ
つまり、トラウマのリスク分散が上手くいかずに、「過去の痛い思い出」と言えば「コレ」みたいな直通回路が構築されてしまったのではないのかと思うのです。
男性のオタクの場合、例えめちゃくちゃのめり込む作品に出合っても、そのジャンル、その作品オンリーという事には中々なりにくいし、そもそも今や次々と作品が生み出されるので、一つの作品やジャンルにトラウマが集中しないのでしょう。

男性オタクのトラウマ

とかなんとか考えていたら、男性のオタクにもトラウマがありましたね。
ええ、ほら、あれ・・・宮崎事件。
ある一定年齢以上のオタクの方で、当時を振り返る方は余りいませんし、話題にも中々のぼりません。*3
私にとっては、物心付く前の話ゆえに実感は全然わきませんが、かなりバッシングを受けたらしいですね。
時代も上記の同人バブルの時代と同時代ですし、コレとかを見ると、80年代、ロリコンブームがかなりの勢いを持っていた事を伺え知ることが出来ます。こうしたロリコンブームにのめり込み、宮崎事件の煽りを受けた方は、かなりのトラウマを負ったとか・・・。
オタクバッシングに対しての、ある種オタクの過敏さんは、こうしたトラウマからも来ているのでしょうね。

*1:かつての同人バブルの時代の話

*2:高河ゆん尾崎南CLAMP

*3:取り上げている人もいますが、積極的に宮崎事件をとりあげるオタクの方はそうそういませんよね