「MOONLIGHT MILE」で「プラネテス」なニュース


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070119-00000003-yom-int

実験は米国の航空宇宙専門誌「エビエーション・ウィーク・アンド・スペース・テクノロジー」(電子版)が複数の米情報当局者の話として伝えたことで明らかになった。同誌によると、ミサイルは米東部時間の今月11日夕方、四川省西昌市にある宇宙センター付近から発射された。搭載された弾頭は、標的に体当たりして衝撃を与える「運動エネルギー撃破飛しょう体」で、高度約850キロにあった自国の古い気象衛星に命中、破壊したとみられる。発生した多数の破片は今後、長年にわたって軌道上を漂い、他の衛星を傷つける恐れがある。

フィー姐さんとか、ぶち切れそうなニュースだなぁ。
ケスラー・シンドロームとか大丈夫なのかねぇ?っと思ってたら・・・。


http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200701191525

米国は1970年の後半から今回、中国が実験したものと同じようなASATの開発に着手。その後、空中発射型のロケットミサイル(ASM-135 ASAT)の開発に成功。1985年にF-15戦闘機からASM-135を発射して軌道上にある使われなくなった衛星の破壊実験に成功した。しかし、この実験では地上から観測可能な程おおきなスペース・デブリが約200個も発生。このデブリが全て地球に落下して軌道が再利用可能となるには約17年の年月が必要となった(Krepon, Michael. "Seven Questions: Space Weapons." Foreign Policy. July 2005 issue)。ミサイルによる衛星の破壊は結果として生じたデブリにより他の衛星に2次被害をもたらす危険性が高いことが判明したため、米国はその後、地上発射型のASATの実験は行っていない。画像を拡大する

げぇっ!?前は17年もかかったのか!?
プラネテス」に出てきたようなデブリ屋とかは、まだ存在してないってのに、今回発生したデブリとかどうする気なんでしょ。また17年間放っとくんですかねぇ?
つか、大国の勝手な意思で、デブリばら撒いて軌道潰しても良いものなんでしょうか・・?


デブリってのは、老朽化して使えなくなった、人工衛星や切り離されたロケットとか、宇宙開発の過程で生み出された、とどのつまり宇宙のゴミです。
そして、今現在、地球の周りを漂ってる人工物のうち、なんと95%がそのデブリでだとか。
しかもセンチサイズのゴミは10万個、ミリサイズまでいれると数百万個ものデブリが地球の周りを回っていて、そんなちっこいデブリでも、秒速7km以上で飛び回ってので、ミリサイズのデブリでも宇宙服は貫通するし、シャトルの窓にはヒビが入る。衝突するデブリが数センチサイズにでもなれば、人工衛星はもとよりシャトルだってタダではすまない。*1
ちなみに、ISS(国際宇宙ステーション)は1cm以下のデブリは外壁で耐え、それ以上のデブリはスパスパ通っちゃうので、避けるなり、安全な区画に乗組員が非難してやり過ごすんだとか・・・。


そして、そんな厄介なデブリを中国様は大量にばら撒いてくださった訳です。
全く、はた迷惑な話ですわ。*2

*1:直径1cmのデブリが秒速15kmで衝突すると、秒速60kmで突っ込んでくる車と同じ衝突エネルギーになるとか

*2:こういう事に対して、例の如く、反戦で平和な団体さん達は何もしないんでしょうかねぇ。スルーなのか、そもそも情報が入ってないのか・・・まぁ、取り上げたとしても単純に「アメリカが悪い」とかで済ませそうですけど。