最凶のモテ手法


ちょっと前に異性をほぼ確実に落とす方法 - あるSEとゲーマーの四方山話っていう、はてブで600以上もブクマされた記事があったのだけど、そこにはこんな事が書いてあった。

感情体積を増やす!
まさに人間の心理をピタリと当ててます!!

何を言ってるのかというと
「いい人」ってのは女の子からみて30点ぐらい。
これが「すごくいい人」に成長すると60点。
30点の得点アップとなる。

で「いい人」が、女の子のミスや欠点をビシッと叱る。
図星なほど相手は傷つく。
もしくは、女の子に嫌われてもいいから自分のしっかりとした意見を通す。
すると嫌われて−50点ぐらいになる。
その後、きちんと相手のことを考えてフォローを入れる。
謝ったり、影で相手のこともささえたりする。
このときは「すごくいい人」として60点の評価がもらえる。
実はこのときの差分は110点の評価。
同じ「すごくいい人」でも揺り幅を増やすととんでもないことになる。

とすると、ずっと「いい人」は差分が0点。
「いい人」が「すごくいい人」になっても差分30点。
「悪い人」と「すごくいい人」を『繰り返す』人は何百点でも稼げてしまう。

http://finalf12.blog82.fc2.com/blog-entry-511.html

これを見て思ったのだけど、ストックホルム症候群って、まさにこの手法というか状況にやられてしまった状態の事を言うんじゃないかねぇ?
ストックホルム症候群ってのは、誘拐なり立てこもりなりで、長期にわたって人質と犯人が一緒にいるうちにお互いに信頼や愛情が芽生えるっていう現象ですが、ストックホルム症候群を扱ったサイトに興味深い記述が幾つかありました。

ストックホルム症候群

犯人への同情、連帯感、愛情

被害者は、犯人と長い間接しているうちに、「犯人も、人間なんだからそんなに悪い人じゃないだろう」という気持ちになってきます。特に、誘拐、拉致された直後は、「殺される!」と恐れ慄いていていたわけですから、犯人が被害者に食物を与えたりするようになると、「生かしてくれるんだ!」と一気に、緊張がほぐれるのです。

また、監禁生活が長くなってくるにつれ、監禁生活自体に「日常性」というものが出てきます。朝ご飯を食べ、昼ご飯を食べ、犯人と将棋をさしたり、話をしたり、夕飯を食べる、という生活のスケジュールが出来てくるのです。そうなると、被害者にとっても、犯人にとっても、「監禁生活」という異常な状態が「日常」にすりかわってしまいます。

その異常な日常のなかで、被害者は犯人と交流をもち、犯人の子どもの頃の話を聞いたり、犯人の悩みを聞いたり、冗談を言って笑ったりするようになります。犯人のことを知れば知るほど、「なんだ、犯人だって人間らしい生活があって、子供時代もあったんじゃないか」という気持ちになり、犯人に親近感を覚えるようになるのです。

親近感が芽生えると(トラウマボンドが発生すると)、後は、異常な日常が「共同生活」に摩り替わります。合宿生活や寄宿舎生活で、生活をともにする者同士に愛情や同情がわくように、被害者も犯人に愛情や、同情を感じることになってしまいます。

http://www.angelfire.com/in/ptsdinfo/crime/crm3gsto.html

ステージ 1-敵対関係
犯罪発生直後、被害者は何が起こったか全く分かりません。少しずつ状況を把握するにつれ、「自分は誘拐された、監禁された、人質となった」という事実が見えてくるようになります。恐怖感に支配された被害者は、助かることだけを祈ります。この時点ではまだ、被害者にとって、犯人は「悪い人達」であり、警察や政府機関など、自分を救助してくれそうな人々は「自分の味方」となります。
ステージ 2 -コミュニケーション、分かち合い
監禁などの状況が長引くにつれ、被害者も犯人も日常性を取り戻して行きます。まるで共同生活のように、日々の日課がお互いに確立されてくるのです。被害者は「犯人に気に入られたい」という気持ちから、犯人は「被害者のことを知りたい」という気持ちから、お互いが少しずつコミュニケーションをとるようになります。
ステージ 3 -トラウマボンドの発生
お互いを知るにつれ、連帯感、親密感がわいてきます。犯人が敵とするものが被害者にも敵と思えるようになり、お互いが、異常な状況下を生き抜いた「同士」のような気分になってしまいます。犯人は被害者に連帯感をもち、被害者は犯人に同情や連帯感を持つようになるのです。これが、トラウマボンドと呼ばれる「犯人と被害者の固い絆」の発生です。

http://www.angelfire.com/in/ptsdinfo/crime/crm3g.html

こうした感情や人間関係の変化は、上記の感情体積を増やすという意味では非常に効果的な変化をもたらすと思われます。
だって初めは自分を監禁し、しかも危害を与えるかもしれない、点数でいえば−200点のような犯人ですが、コミュニケーションを重ねるうちに、ふとした優しさや気遣い、人間らしさから「いい人」までは行かなくても「あぁ、この人は完全な悪人ではない、私達と同じ人間だ」と思われるだけでも、つまり0点の評価だとしても差分として200点のアップになるからです。
しかも閉鎖的な環境なので、短期間でも濃密なコミュニケーションが可能であり、外部からの状況が制限されるので、客観的に自分の心情や状況を整理し、善悪を判断する事は難しくなります。吊り橋効果という面でも犯人と共に極限状況を経験するわけでし、いつの間にやら犯人に対して愛情のような感情をもってもおかしくないでしょう。
要は暴力や誘拐、監禁等によって無理矢理心的相互依存、共依存の状態にさせられてしまったわけですからね。
まさに最凶のモテ手法。

最後に

これを悪用すれば、目当ての異性はほぼ確実に自分の物にできるかもしれませんが、犯罪以外の何物でもないので止めましょう。てか「それなんてエロゲー?」って感じ。*1エロゲーエロゲーでも鬼畜陵辱物なので、トゥルーエンドやハッピーエンドに行くのは物凄くシビアでしょうね。*2
上手く逮捕を逃れ、目当ての異性を洗脳しものにした所で、そうして得た関係は維持するだけでもかなりの苦痛と労力を強いますし、下手をすればスクールデイズな結末が待っています。*3
異性をほぼ確実に落とす方法 - あるSEとゲーマーの四方山話の人が言っているようにヤクザな手法ですし、現実はエロゲーのように甘くなく、コンティニューもセーブも効きませんので、分別を判断する脳味噌をお持ちの方は、エロゲーで我慢しときましょう(オチがこれか・・

*1:余談だけど、鬼畜陵辱物のエロゲーってわかり易い直接的な暴力で女の子を屈服させる事ってあんま無いよね。たっちー位か。基本弱みを握って脅迫ってパターンばっか、何でだろう

*2:っていうかハッピーエンド無いだろ

*3:わかれたとしても相手は後遺症とか引きづるしね